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「すす払い」を現代に。大掃除の由来とは?

 

年末が近づくにつれて、ゆううつになる要因の一つが「大掃除」ではないでしょうか?「一年の汚れをまとめてキレイに!」と意気込んでみたものの、寒さが深まるこの時期には、なかなか重い腰があがらないものですよね。

 

そもそも、どうして大掃除の習慣があるのでしょうか?今日は、その由来をひも解いてみたいと思います。

 

1. はじまりは平安時代の宮中行事

 

大掃除の由来は、なんと平安時代までさかのぼります。平安時代、天皇陛下が住んでいた宮中では「厄払い」として「すす払い」が行われていたそうです。

 

時代がくだり室町時代ごろになると、宮中だけでなく神社仏閣を中心とした大掃除をする行事となりました。仏像や本堂を隅々までキレイにしたのです。現代でも、テレビで奈良・東大寺のすす払いの様子が放映され、風物詩のひとつとなっています。

 

江戸時代になると、一般庶民にも「すす払い」の習慣が根付きました。当時は大掃除の日という認識ではなく、新しい歳神様をお迎えするお正月準備全般を指していたようです。

 

2.「すす払いの日」=「正月こと始め」

 

大掃除をして、新しい年を迎える意義は分かりますが、なぜ「すす払い」といわれたのでしょうか?

 

電気のなかった時代、炊事・暖房・お風呂など、炭や薪を燃やして火をおこす必要がありました。そんな生活習慣のなかでは、家の天井やはりに「すす=煙がほこりと一緒に固まったよごれ」がついてしまったのです。そのすすをほうきやはたきで払い落すことから、すす払いと呼ばれるようになりました。

 

家中のすすといっしょにその年の厄を「払い」、清められた家に門松やしめ飾りを用意して、新しい年を迎えるのです。そこで、すす払いの日は、正月の準備を始める「正月こと始め」ともいわれます。

 

3. すす払いの日はいつ?

 

早ければ12月に入ってすぐに、大掃除を始める方もいるでしょう。12月の週末ごとに行う人もいるかもしれませんね。そうはいっても多くの人は、クリスマス後に慌てて始めているのではないでしょうか?

 

元々、すす払いは12月13日に行われていました。江戸時代、徳川将軍家のあった江戸城でこの日に行われていたことに由来しています。12月13日は「鬼宿日(きしゅくにち)」という、とても縁起のいい日だったそうです。そこで、歳神様をお迎えする準備を始めるなら、この日がよいと考えられました。

 

まとめ

 

大掃除をいつから始めようか迷っているなら、古い習わしになぞらえて、12月13日に始めてみてはいかがですか?現代の住宅では「すす」はないかもしれませんが、一年の汚れと厄をしっかり落として、新しい一年を迎える準備を始めましょう。

 

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