今年の「秋の彼岸」はいつ?おはぎをいただくのはなぜ?
春の彼岸、秋の彼岸をご存知ですか。
この季節になると突然に咲く、道端の赤い花。曼殊沙華(まんじゅしゃげ)、通称「彼岸花(ひがんばな)」と呼ばれる特徴的な花です。この彼岸花は、彼岸の時期に花を咲かせることからこの名が付きました。
では「彼岸」とはいったいどのような時期を指しているのでしょうか。
1.彼岸(ひがん)とは
もともと彼岸には、向こう岸・対岸という意味があります。同時に、仏教用語では「悟りの境地(出典:コトバンク)」を指しているといわれています。
また、彼岸は東京天文台で編製されている「暦書」によると、雑節(ざっせつ)の一つとされ、春と秋の年2回、それぞれ昼と夜の長さが同じになる春分と秋分を中日とした前後3日間、計7日間が「彼岸」の期間となっています。
2. 今年の「秋の彼岸」はいつ?
2022年の秋の彼岸は、9月23日の「秋分の日」をはさみ、9月20日~26日となります。
近年は残暑が長く続き一概には言えないところはありますが、幾分か暑さが和らぎ秋の気配が見える頃になると、間もなく彼岸だなぁと感じる方もいるかもしれませんね。
お盆休みのように彼岸の連休はありません。しかし中日にあたる秋分の日、国民の休日となっており、その前にある敬老の日(9月第3月曜日)とあわせたシルバーウィークの時期にあたることから、長い休暇を取る方もいるのではないでしょうか。
3. 彼岸の風習とは
彼岸は、日本が古くから持っている自然感や先祖を敬う習慣から、亡くなった人が時折我々が生きている世界に姿を現すことがあると考えられてきました。
悟りの境地である彼岸から、こちら側に渡ってくる日が「お彼岸」となります。そのような考えから、この時期にお墓参りを行う習慣となりました。
この時に小豆を甘く炊いたあんこでもち米をくるんだ「おはぎ」をご先祖様にお供えします。由来は諸説あるようですが、つぶあんを使ったものを「おはぎ」、こしあんを使ったものを「ぼたもち」と呼びこちらは春の彼岸で供えられます。
秋の彼岸の頃に咲く「萩(はぎ)」の花にちなんで「おはぎ」と呼ばれ、春の彼岸には牡丹(ぼたん)が咲くことから「ぼたもち」と呼ばれています。
まとめ
お彼岸行事は仏教に結びついたものですが、日本だけの習慣でその歴史はなんと1200年も前に遡ることができます。
お墓を持たない家庭も増え、お墓参りの習慣は年々減っているかもしれません。しかし、この時期には自分の先祖への感謝と家族の健康を祈る日として過ごしてみてはいかがでしょうか。