冬の景色をいろどる野の花たち
街はキラキラと輝くイルミネーションで彩られる季節です。
ふと自然に目を向けると紅葉も終わり、どこか寂しい景色が広がっています。でも、野の花たちは寒さの中でも静かに花開き、道行く私たちの心を照らしてくれているんですよ。
冷たい風の中、外へ出るのもすこしためらわれますが、そんな可憐な花たちに会いに出かけてみませんか?今日は冬に咲く素敵な花をご紹介します。
1. クリスマスローズ
花言葉:いたわり・追憶・慰め・私の不安を和らげて
「冬の女王」の名を持つクリスマスローズは、11月に寒さの深まりを感じるころに可憐な花を咲かせます。うつ向くようにひっそりと花開く華奢な雰囲気で、どこか寂しい季節にぴったりな印象があります。
冬の寒さの中、次々に花をつけ春先まで、見る人の心をあたたかく照らすクリスマスローズはファンも多く、さまざまな種類を庭先で育てている方もいらっしゃいます。心の痛みや不安を慰める花言葉を持つので、そのやさしい言葉を添えて大切な方へお贈りしてみてはいかがでしょうか。
2. シクラメン
花言葉:遠慮・内気・はにかみ
野の花と言うよりは、クリスマスが近づく季節にお花屋さんの軒先にずらりと並ぶ鉢植えのひとつという印象もあるかもしれません。赤紫の花がよく知られていますが、ピンクや白など様々な色の花を咲かせ、冬景色に彩りを添えてくれます。
シクラメンがうつむいて先、恥ずかしそうに見える姿が花言葉に繋がっています。日本で本格的に栽培がはじまったのは、明治時代。戦後、品種改良が進み花色だけでなく、二重・八重など様々な表情を楽しめるようになりました。
3. スイセン
花言葉:自己愛・神秘
すっと伸びた姿が凛としているスイセンは、スペインやポルトガル原産の冬の花。スイセンも花の色により花言葉が変わりますが、総じて自己愛とされています。これはギリシア神話「ナルキッソス」の儚く美しい物語が由来となっているから。
女神ネメシスの呪いにより、水面に映る自らの姿に恋をした若く美しい少年ナルキッソス。その恋に溺れ、命尽きてしまいます。そして水辺でうつむきがちに咲く水仙に生まれ変わりました。花に秘められた物語を思い出すと、道で出会う野の花も少し違った姿に映るかもしれませんね。
まとめ
冬に咲く花たちはうつむきがちで儚いものが多く、冬のモノクロームな景色をやわらかく彩ります。でも冷たい風雨に耐え、果敢に生きる芯の強さに励まされるようです。
寒さに負けず、春を待ち遠しく感じながらも元気に過ごしていきましょう。