【暮らしのアイディア‐あかり編】第2回 電球の違いと明るさの感じ方
全3回で照明計画にまつわる基本をお伝えしています。
前回は照明用語の違いを解説いたしましたが、第2回の今回は主に「電球の違い」にフォーカスして、適材適所の照明の選び方をお話ししたいと思います。
ちょっと難しい言葉も出てきますが、どうぞ肩の力を抜いておつきあいください。
1.LED電球の明るさは「ルーメン(lm)」で選ぶ
前回お伝えしたように、電球はおもに3種類(白熱電球・蛍光灯・LED電球)あります。なかでも近年は、寿命も長くエコなLED電球に切り替える方が増えてきました。
白熱電球や蛍光灯では「ワット(W)」数で明るさを選んでいましたが、LED電球では光源が放射する光量を表す「ルーメン(lm)」で示されるようになっています。
照明器具の種類や位置によって違いはありますが、しっかりと明るさを確保したい場合は『部屋の畳数×400ルーメン(lm)』を基準にするとよいでしょう。(蛍光灯を利用されている方は『部屋の畳数×15ワット(W)』あれば、充分な照度が確保できます。)
※ここでご紹介した光量はあくまでも目安です。年齢や健康状態、作業内容によって感じ方は変わりますので、可能な限り電気屋さんなどで明るさを確かめてから購入してくださいね。
2. 明るさの感じ方を「色温度」で比べる
「白熱電球は暗く感じる」と言う方はいらっしゃいませんか?
蛍光灯やLED電球は、光の色を選ぶことができます。白熱電球に近い赤みがかかったオレンジ色の電球は、同じワット(W)数・ルーメン(lm)数でも、青白い昼白色・自然な白みの昼光色に比べて暗いと感じられることがあります。このような色による明るさ感の違いは「色温度」によってかわります。
この色温度は「ケルビン(K)」で表示され、数字が大きいほど白く、小さいほどオレンジに近づきます。
・あたたかい赤みのあるオレンジ(白熱電球・電球色) 2800~3000K
・やわらかい黄色みのあるオレンジ(温白色) 3500K
・自然な白(昼白色) 4000~5000K
・涼しい白(昼光色) 6700K
朝の爽やかな目覚めには4000K以上、夜寝る前の寛ぎの時間には3500K以下がオススメです。とは言え、いくつも照明器具を設置するわけにはいきませんよね。実は1つの器具でも、色温度を変えられるものがたくさんあるんです。
リモコンで簡単に電球色と昼白色を切り替えらるものや、中にはタイマーで朝は白みがかった色、夜はオレンジ色に自動的に切り替えができるものもあるので、用途に応じた器具を探してみましょう。
まとめ
電球だけでも種類がたくさんあり、どんな照明器具を選べばよいのか迷ってしまいますよね。今回ご紹介したのは、照明を選ぶ際の「明るさ」の違いです。あくまでも電球を基本とした数値となり、照明器具の素材や色・形状によっても光の質は変化します。
次回は照明器具について詳しくご紹介しますので、ぜひ家づくりの照明計画の参考にしていただけましたら嬉しいです。