今年はどうする!?おせち料理の基本
お正月が近づくと、おせち料理の準備に追われる方もいるでしょう。最近では、料亭や百貨店などで豪華なおせち料理を購入したり、取り寄せたりする方も増えています。洋食レストランやカフェなどで、洋風おせちを用意しているところもありますね。華やかなお正月料理は、新年の愉しみの一つです。そんなおせち料理ですが、どんな意味があるかご存じでしょうか。今日は、おせち料理の基本を解説します。
1. そもそも「おせち料理」とは?
日本の風習に「五節句」があります。これは、縁起のよい奇数が重なる日を節目として祝う習わしで、次の5日があります。
- 1月7日 人日(じんじつ)の節句
- 3月3日 上巳(じょうし)の節句
- 5月5日 端午(たんご)の節句
- 7月7日 七夕(しちせき)の節句
- 9月9日 長陽(ちょうよう)の節句
元々はこの節句の日に、神様にお供えする料理を「おせち料理」と呼んでいました。しかし、現在はお正月の三が日にいただくお正月料理を指しています。スイッチ一つで火がつく現代とは違い、かまどで煮炊きをしていた昔。新年には火を新しいものにするため、元日は火を落としたため、煮炊きをしなくてもよいための保存食ともいわれます。
2. 基本のお重は三段に。
おせち料理といえば、お重に詰められたものが一般的です。豪華なものでは、5重に重ねられますが、一般家庭では3段重にするところが多いでしょう。
重ねたときに、いちばん上にくるものを「一の重」と呼びます。三段重にする場合は、次のように中身を詰めてください。
- 一の重:祝い肴と口取り(かまぼこやきんとんなど酒の肴になるもの)
- 二の重:酢の物と焼き物
- 三の重:煮物
3. 縁起のよいおせち料理のいわれは?
おせち料理は、保存がきく料理が詰められますが、それぞれ縁起の良い意味が込められています。例えば、どのようなものがあるかご紹介しましょう。
- 田作り(たつくり):カタクチイワシの子どもを干したもの。昔は肥料として使われていたこともあり、よいお米がたくさん収穫できるようにという願いを込めて名前が付けられました。
- 数の子:子孫繁栄
- きんとん:財宝を意味する「金団」のことをいい、豊かな生活を送れるようにとの願いが込められています。
- 黒豆:1年をまめまめしく、元気に働き暮らせるようにという意味。
- こぶ巻:喜ぶの言い換え
だじゃれのようなものもありますが、いずれも新しい一年を健康で豊かに暮らせますようにという願いが込められています。
まとめ
お正月には、門松やしめ縄、鏡もちを飾り、新たな年神様をお迎えし、新しい年がよいものになるように祈ります。おせち料理も華やかなお正月を祝うと同時に、家族の健康や幸せを願う大切なものです。ぜひ、一つひとつの料理に込められた意味を想いながら、味わってくださいね。